「障害」という表記について

東京パラリンピックを前に、法律などの「障害」の表記を「障碍(がい)」と改めるため、常用漢字への「碍」の追加を検討してきた文化庁は26日、追加を見送る方針を固めたそうです。

 

わたし自身、精神障害者保健福祉手帳を持つ「精神障害者」ですが、以前から気になっていたことがあります。それは「障害」という表記についてです。最近では、「障がい」と書く動きがありますが、なぜ、「害」はNGで、「障」はOKなのでしょうか? 「障」だってマイナス要素を含む漢字だと思うのです。

「障害」のある方の問題は、表記の問題ではないと考えます。「障害」が問題なのではなく、「障害」という言葉によって引き起こされる様々なイメージが問題を起しているのではないでしょうか。

「障害者」とは「社会の障害」でも「身体や精神に障害を持つ者」でも無く、「社会との関わりの中で障害に直面している者」という意味であり、わたしたちはその障害を一つひとつ解消していくことが求められているのだと思います。

わたしは「障害」を「障がい」と表記しても、障害のある方を取り巻く差別や偏見などが取り除かれるわけではないと考え、「障害者』という表記を使用しています。

パラリンピック水泳の一ノ瀬メイさんは、生まれつき右腕が短い『先天性右前腕欠損症』です。一ノ瀬選手が以前『障がい』という表記について持論を話したのはご存知の方も多いと思います。

障害の害をひらがななのが嫌い。
害やからよくないやろでひらがなにする。
私からしたら腕がないとかが障害なんじゃなくて、それを持って生きていく社会が害なんで。
私からしたら障害は本人じゃなくて社会やから。
ひらがなに直して勝手に消さんといてほしい。

わたしも一ノ瀬さんと同じ考えですが、これはわたしの個人的な考えです。「言葉尻をとらえて互いに批判し合うようなことはしたくない」ということもお伝えしておきたいと思います。

 

「障害」という表記について

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