第16回ミーティング終了しました
12月21日に、うつ病のピアサポートグループ『ガレージとーく』第16回ミーティングを行いました。暖かな冬晴れのもと、3名の新規メンバーさんが新たに参加され、うつ病などの精神疾患を持つ当事者12名の方が参加してくださいました。参加者の中には、北信や南信地方からお越しいただいた方もいらっしゃいました
最初に、現在のご自身の病状や近況に触れながら自己紹介をし、その後、今抱えている問題や悩みを中心にトークをしました。前半は、冬のうつ病対策について、語り合いました。これからますます寒くなる冬。体のだるさや疲れ、気分の落ち込みなど、うつの症状が強くでやすい時期になります。参加メンバーの中には、「冬季うつ(季節性情動障害)」だと言う方もいましたが、暖かい東京まで出掛けて帰ってくることで症状の悪化を防いでいるそうです。短い時間ですが、暖かい都内で過ごすことや日常生活の場を離れることで、気分転換になったり、テンションが上がったりすることが良いように思いました。
また、歩くのが良いという方もいましたが、運動がもたらす効果はあなどれません。寒い季節はできるだけ動きたくないかもしれませんが、
日光のもとで早歩きするだけでも、大きな違いがあるそうです。行動的になって運動をすると、気分を制御する神経伝達物質のひとつ「ドーパミン」が分泌されるとか。冬のせいで気分が落ち込むとき、普段のイライラに悩まされているとき、症状の改善に役立つようです
引き続き、「うつ病になって、失ったもの、逆に得たものは何ですか」という問いかけから、皆さんの体験が語られました。失ったものは、やはり「お金」という意見が多く、失業して再就職はできたけれど、発病前の年収より下がってしまったという意見が出ました。逆に得たものは、自分の弱さや思考のクセ、性質などを知り、その自分の弱さや性質に見合った生活をすること。
つまり、自分の本来の姿を知り、認め、受け止めて、より自分らしく生きていけるようになったという意見がありました。
具体的には、出来ないことがあっても、「まぁ、いいんだよ」と自分に言ってあげるとか、疲れるから「これ以上は頑張らない」と自分に言ってあげられるようになったそうです。わたしもうつ病になって、収入は減りましたが、その代わり、自分自身、社会、家族、仕事など、様々なことを考えることができ、より自分らしく生きることができるようになった気がするので、共感するところがありました。逆に、「失ったもの、得たもの」はあえて考えず、病気はずっとそこにあるもので、上手く付き合うことを目標にしているという意見も出ました。
休憩を挟んで後半は、「医師からは会社を休んで休養するように言われたが、上司からすんなりと休職の了承を得られない。休職したほうが良いのか仕事の負荷を減らしてもらうなどして、このまま働いたほうが良いのか迷っています」との問いかけに、皆さんの体験が語られました。非正規社員なら休職という選択は無いけれど、正社員で休職ができるなら、休職してしっかり休んだほうが良い。ここで思い切って休んでおかないと、無理して働くうちに、ますますうつ状態が悪化してしまい、治療が長引く可能性もあると思うという意見が多く出ましたが、現在休職中で来月復職予定の方からは、休んで職場に迷惑をかけてしまったという自責の気持ちやちゃんと復職できるかという不安も強くなるから、休職しないほうが良いのではないかという意見も出ました。
今回は、一つのテーマに対して意見が分かれることが多く、問いかけされた方も余計に悩んでしまったかもしれませんが、ミーティングは、それぞれの経験を語り合い、分かち合う場で、「言いっぱなし、聞きっぱなし」がミーティングのスタイルの原則です。いろいろな経験や意見が語られ、情報が得られますが、どうぞご自分の役に立ちそうなものだけを持ち帰っていただきたいと思います。
前回に引き続き、ミーティング終了後に有志のみで、会場のえんぱーく1階にあるカフェで「お茶会」をしました参加者はわたしを含めて7人でしたが、ミーティングでは話せないこともお互い話せて楽しかったです
今回参加された皆さん、足を運んでいただきありがとうございますまた、今回都合が悪く参加できなかった方も、ぜひ次回のミーティングへの参加をお待ちしております。
次回、第17回ミーティングは、2015年1月18日(日)を予定しています。詳細については、後日、ブログでご案内させていただきます。