『ガレージとーく』第70回ミーティング(2020/3/15)終了報告
2020年3月15日に、うつ病のピアサポートグループ『ガレージとーく』第70回ミーティングを開催いたしました。
新型コロナウィルス感染症の影響で開催を心配していましたが、予定通り開催することができました。前日からの雪も解け、日中は日差しの温もりを感じられる中、リピーター6名の方に参加いただきました。(当日1名の方が欠席されました。)
最初に、簡単な病歴や参加のきっかけなどに触れながら自己紹介をし、フリートークということで、近況など自由に話をしました。その後、「今日話したいこと」を出し合ってもらい、事前にリクエストがあったものを含め、以下のテーマが挙がり、それぞれの思いや体験などを話しました。
・自分の感情や言いたいことを相手にどう伝えたら良いか?
・自己肯定感をどうやって高めるか?
長いですが、今回のテーマミーティングで話した内容を、以下にまとめました。
・再就職や転職するにあたって〜これからの働き方や仕事の選び方について〜
今まで仕事を頑張ってきたつもりだったのに、その仕事が原因で、うつ病になってしまい、仕事も続けられなくなってしまった…という方は、わたしも含めて多いと思います。しっかり休んで復職や再就職したつもりでも、また再発してしまう方も多いですが、仕事はしたいという気持ちはある。また、うつ病になって、今までの働き方を見直し将来的には転職を考えている。そんな皆さんからのリクエストで、これからの働き方や仕事の選び方について、話し合いました。
まさに今、新型コロナウイルス感染症は、国家、企業、個人にも、大きなダメージを与えています。これから、失業者も増え、失業率も上昇し、再就職するにはかなり厳しい状況になることは、誰でも予想できると思います。また、これからの数十年間で、新型コロナウイルスを超えるような、事故や犯罪などの災害や地震や大雨や台風などによる天災が、何度も起きるかもしれません。
新型コロナウイルスで、在宅勤務やテレワークをするように、国も推奨しています。テレワークとは、「ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」を言いますが、職種にもより、テレワークができる職種できない職種はありますが、わたしは2018年11月頃から自営型テレワークを始めています。要介護の母の日常生活の世話もあり、在宅で仕事ができるのは本当に助かっています。
精神に限らず障害のある方は、自宅など自分が過ごしやすい環境で、自分のペースで仕事ができるのは、とても良いことではないでしょうか?職場で苦手な人とも顔を合わすことなく仕事もできるわけですし。
また、コロナ感染症による外出やイベント自粛により、甚大な被害を被っている企業やフリーランスを含めた個人事業主は多いはずです。「収入源が1箇所しかないのは極めて危険で、何かあったときに収入が無くなってしまう。最低でも2つ、できれば3つ以上の収入源を持とう」というのは、ずっと前から言われていることです。会社も、一つの得意先の仕事しかしていなかったら、その得意先の売り上げが減ったら、共倒れになりますよね。得意先は、最低でも複数持つべきというのは、経営の鉄則です。わたしたち個人もそれと同じことなのではないでしょうか。
「収入源が1つ」しかない人は、それを失ったときに、路頭に迷うしかありません、国もどこまで助けてくれるか分からないですよね?これから、自分の身は自分で守る準備を今からしておくべきではないでしょうか。
わたしは、上記のテレワークの他にパートの仕事もしていますので、収入源は複数持っています。まぁ、収入は合わせても、とても人に言えるような金額ではないのですが。
何をやればいいのか分からないという人が多いと思いますが、小さな副業(わたしは複業と言っていますが)から始めてみるのが良いと思います。会社を辞めなくても、小さな副業なら、自分が得意なことや興味のあることから始めてみるのが良いと思います。今すぐ副業をスタートしなくてもいいけども、少なくとも「情報」だけは集めておいた方がいいと思います。
・自分の感情や言いたいことを相手にどう伝えたら良いか?
「職場で自分の感情や言いたいことを相手にうまく伝えることができない」ということで、テーマになりました。
「ほんとうはつらいんだけど、大丈夫だと言ってしまう」
「頭ごなしに怒る上司に、何も反論できない」
「同僚の強気の姿勢に逆らえず、相手のいいなりになってしまった」
自分の本音を相手に言うことができずにいるのは、つらいものです。もし、相手が自分をもっと尊重して話を聞いてくれたらどんなにいいだろうか…でも、残念ながら相手は変わってくれません。特に、自己主張が苦手な人は、相手の感情や強い態度を優先してしまいます。その結果、自分の本当の気持ちを言わずに我慢してしまいがちです。
ミーティングのときに、わたしが忘れていてお伝えできなかったのですが、「アサーション」という言葉を聞いたことはありますか?
アサーションとは、英語で「自己主張」という意味です。相手の考えを尊重しながら、対等に自己主張をしていくコミュニケーションスキルを指します。アサーティブなコミュニケーション、アサーティブネスとも言います。
感情をそのまま爆発させて相手を言いなりにしたり、また逆にむりやり抑え込まれたりされることなく、気持ちをきちんと言葉で表現しながら、しっかり自分の考えを伝える方法です。
ビジネスの場では、交渉の際に欠かせないコミュニケーションスキルで、家族・学校・職場など人間関係においても効果が高い方法です。これを身につけることで、仕事もプライベートも、充実した毎日を送ることができます。
次回のミーティングでも、またお話したいと思いますが、気になった方は、「アサーション」でググってみてください。
テーマとしては取り上げませんでしたが、フリートークで出た話がありましたので、共有したいと思います。
ご自分のお子さんが通っている学校のPTAの役員選出の際、役員を任されることになったそうですが、ご自分の体調が悪いため免除して欲しいと思い、校長先生に相談したそうです。その際に校長先生からは、「皆さんの前でそのことを言うように」言われたそうですが、ご自分の病気のことを言えずに、結局役員を引き受けたそうです。「体調悪い中でのPTA役員はとてもつらかった」と話されました。
わたしには子どもが居ないので、PTA役員はやったことはありませんが、うつ病の真っ只中のとき、地区の役員(代表組長)を任されました。やはり「うつ病なので免除して欲しい」と言うことができず、引き受けましたが、1年間本当につらかったことを思い出しました。
実は、過去のミーティングでも、こういったケースについて話したことがありますが、役員選出の場で病気のことを言え、と言われても無理だと思います。こういった場合の対応方法や相談場所等について、『ガレージとーく』のチラシを配付している方々に、相談してみました。そうしたところ、以下のような情報を寄せてくださいました。
PTA役員の場合については…
- 校長先生は意外とダメなので、役員選出のためのメンバー(クラスの役員なら前任の役員)に、前もって口頭なり診断書を持って免除を願い出るのが良いのではないか。良識のある選出メンバーなら上手く考慮してくれるはずです。
- 保健師さんなどに相談も可能かと思います。学校の役員についてということであれば、教育、育児相談ということになるかもしれません。
地区の役員の場合については…
- 町会長さんや民生委員など、地域で相談できる人に、病気であることを伝えて相談するのも一つの方法かもしれません。
「病気をオープンにしたくない場合は難しいかもしれませんが、オープンにしても良ければ、どこまでしても良いのか?等もご本人で決めておくことも必要かと思います。」というコメントもいただきました。
参加された方へのアンケートの回答から、ミーティングの感想を一部紹介します。
今回参加された皆さん、足を運んでいただきありがとうございます。また、今回都合が悪く参加できなかった方も、ぜひ次回のミーティングへの参加をお待ちしております❗️
次回、第71回ミーティングは、2020年4月19日(日)を予定しています。すでに参加申し込みも受け付けています。
3月のミーティング開催時よりも、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きくなっていると感じています。4月5日現在、定員10名に対し残席4となっています。予定通り開催する予定でいますが、感染状況や国の方針が毎日変わっている状況ですので、開催については状況を見ながら、慎重に判断したいと思います。
万が一、開催が変更になるときは、ホームページでご案内いたします。また、参加申し込みをされている皆さんには、直接ご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。