2021年度労災認定、うつ病などの精神障害が過去最多、原因は「パワハラ」が最も多く

厚生労働省は、仕事が原因でうつ病などの精神障害を患い、2021年度に労災認定されたのは前年度比21件増の629件だったと発表しました。1983年度の統計開始以来、3年連続で過去最多を更新しました。

認定のうち自殺(未遂を含む)は79人でほぼ横ばい。原因別でみると「パワーハラスメント」が125件で最も多くなりました。

 令和3年度「過労死等の労災補償状況」を公表します|厚生労働省

精神障害の労災補償状況

 

 仕事の強いストレスなど原因 うつ病などの労災認定 過去最多に | NHK

仕事の強いストレスなどが原因でうつ病などになったとして昨年度、労災と認められたのは629人と、これまでで最も多くなったことが厚生労働省のまとめで分かりました。

厚生労働省によりますと、仕事の強いストレスや長時間労働が原因で、うつ病などになったとして昨年度、労災と認められたのは629人でした。

これは、前の年度より21人増えて、1983年度に調査を始めてから最も多くなっています。このうち過労自殺に追い込まれたのは、未遂も含めて79人となっています。

認定の理由は、
▽「上司などからのパワハラ」が125人と最も多く、
次いで、
▽「仕事量や内容の大きな変化」が71人となっています。

認定された人を年代別でみると、
▽40代は200人と、前の年度より26人増えて最も多くなったほか、
▽20代は153人と、前の年度より21人増えました。

また、長時間労働などによる過労が原因で、脳出血や心筋梗塞などを引き起こし、労災と認定されたのは、昨年度、172人でした。このうち「過労死」と認められたのは57人で、年代別では40代と50代は、いずれも20人が認定されていて、多くなっています。

副業や兼業をしていて、複数の会社での勤務が長時間になったことなどから、2人が過労による労災と認められたということです。

厚生労働省は「うつ病などの労災申請の件数も、これまでで最も多くなっている。長時間労働や、いじめや嫌がらせなどのハラスメントをなくすために、引き続き取り組んでいきたい」としています。

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