「ワークライフハーモニー」という考え方
生活のための仕事と、本当に大切にしたい活動。
どちらかを選ぶのではなく、無理のない形で響き合わせていく。
いま私は、そんな「ワークライフハーモニー」を探しています。
うつリカバリーエンジンの活動は、現在、ボランティアで行っています。この活動だけで生活することはできません。
それでも、うつ症状や精神疾患を抱える方々の力になれているという実感があります。
私にとって、うつリカバリーエンジンは、単なる余暇活動ではありません。自分の経験を生かし、人とつながり、誰かの回復を応援する大切な仕事です。
ライスワークとライフワークの間で
一方で、私自身も生活していかなければなりません。そのため、非正規の仕事をしています。
生活費を得るための仕事を「ライスワーク」、うつリカバリーエンジンの活動を「ライフワーク」と、これまでは切り分けて考えてきました。
ところが、ライスワークが忙しくなると、時間だけでなく気力や体力も奪われ、うつリカバリーエンジンの活動を縮小せざるを得なくなります。
ライスワークを優先すれば、ライフワークができない。
ライフワークを優先すれば、生活が成り立たない。
どちらも大切なのに、どちらもうまくできていない。
そんな感覚に陥ることがありました。
「バランスを取る」だけでは苦しかった
ワークライフバランスという言葉があります。
けれども私の場合、二つを天秤に載せて均等にしようとすればするほど、苦しくなっていたのかもしれません。
うつリカバリーエンジンの活動をしているときには、収入につながる仕事をしなくてよいのかと不安になる。
生活のために働いているときには、本当にやりたい活動ができていないと焦る。
どちらをしていても、もう一方に対する後ろめたさが残っていました。
そんなときに読んだのが、小玉歩氏の『人生は仕事が10割』です。
そこに書かれていた「ワークライフハーモニー」という言葉を見て、
「これだ」と思いました。
二つを分けるのではなく、響き合わせる
私が受け取ったワークライフハーモニーとは、仕事と人生をきれいに切り分けることではありません。
それぞれが互いを支え、響き合うように整えていく。
そう考えると、生活のための仕事は、うつリカバリーエンジンの活動を邪魔するだけのものではありません。私の暮らしを支え、活動を続けるための土台にもなっています。
反対に、うつリカバリーエンジンの活動は、「お金にならないから仕事ではない」というものでもありません。
人の力になり、社会とつながり、自分がどう生きたいのかを確かめさせてくれる、私にとって大切な仕事です。
私が目指すハーモニー
ただし、ワークライフハーモニーとは、両方を全力で頑張り続けることではないと思います。
それでは、いつか燃え尽きてしまいます。
長く続けるために、大切にしたいこと
- 忙しい時期には、活動の量を小さくする
- 余裕が戻ったら、また少し広げる
- 何もできない時期があっても、自分を責めない
- 誰か一人の犠牲や無理の上に成り立たない方法を探す
毎日を同じ配分にするのではなく、そのときの体調や生活に合わせて音量を調整しながら、長く続けていく。
それが、私の目指すハーモニーです。
休むことも、人生を守るための大切な営み
うつ症状が強いときには、休むことが最優先です。
働けることが、人の価値ではありません。
働けない時期があっても、その人の価値が失われるわけではありません。
私がワークライフハーモニーについて考えるのも、「もっと働かなければならない」と自分や誰かを追い立てるためではありません。
生活、活動、休養、そして人とのつながり。
そのすべてを含めて、自分の人生を守りながら歩いていくためです。
うつからの回復が一直線ではないように、仕事と生活の調和にも、いつも同じ正解があるわけではないのでしょう。
まだ、答えは出ていない
正直に言えば、私のライスワークとライフワークは、まだきれいに調和していません。
生活の不安もあります。時間や体力の限界もあります。うつリカバリーエンジンの活動を、もっと持続可能なものにしていく必要も感じています。
それでも、「どちらかを選ばなければならない」と考えるのを、いったんやめてみたいと思います。
ライスワークを、我慢だけの時間にしない。
ライフワークだけを、「本当の人生」にしない。
どちらも自分の人生を構成する大切な一部として、無理のない形で響き合わせていく。
完璧なバランスではなく、自分なりのハーモニーを探すこと。
それが今の私にとって、
うつリカバリーエンジンの活動を続けながら生きていくための、
新しい道しるべになっています。

